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研究
悪性脳腫瘍における抗癌剤腫瘍内局所注入療法の臨床病理学的研究
著者: 志村俊郎1 中沢省三1
所属機関: 1日本医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.35 - P.42
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
近年悪性脳腫瘍に対しては種々の治療方法が試みられるようになり,中にはBailey,Kernohanらの平均生存月数をはるかにしのぐ症例が報告12)されるようになった.しかし一方では脳の深部や反対側に浸潤性に発育した症例では,手術療法による全別出は不可能で,そのほとんどが再発を来たし,不幸な転帰を辿っている.
悪性脳腫瘍の治療上の進歩には,放射線療法24),化学療法6,9,17,23,24,28,29,32),免疫療法27)など種々の補助療法の改善があげられている.佐野らは,放射線療法とハロゲン化ピリミジン誘導体を同時に併用するいわゆるBar療法を行い良好な治療成績を報告23)している.しかし薬剤の血脳関門の透過性の有無や程度19),更には薬剤の全身的28,29,31),頸動脈内28),髄腔内28,31,32)などの投与方法をめぐって,今尚論議がつきない現状である.
近年悪性脳腫瘍に対しては種々の治療方法が試みられるようになり,中にはBailey,Kernohanらの平均生存月数をはるかにしのぐ症例が報告12)されるようになった.しかし一方では脳の深部や反対側に浸潤性に発育した症例では,手術療法による全別出は不可能で,そのほとんどが再発を来たし,不幸な転帰を辿っている.
悪性脳腫瘍の治療上の進歩には,放射線療法24),化学療法6,9,17,23,24,28,29,32),免疫療法27)など種々の補助療法の改善があげられている.佐野らは,放射線療法とハロゲン化ピリミジン誘導体を同時に併用するいわゆるBar療法を行い良好な治療成績を報告23)している.しかし薬剤の血脳関門の透過性の有無や程度19),更には薬剤の全身的28,29,31),頸動脈内28),髄腔内28,31,32)などの投与方法をめぐって,今尚論議がつきない現状である.
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