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研究
RI-ventriculographyによるOmmaya reservoirの機能診断—とくに脳室内抗癌剤投与による合併症予防のため
著者: 山田和雄1 生塩之敬1 最上平太郎1 早川徹2
所属機関: 1大阪大学脳神経外科 2大阪府立成人病センター脳神経外科 3
ページ範囲:P.49 - P.54
文献購入ページに移動Ommaya reservori11)を用いた脳室内抗癌剤投与は髄膜白血病meningeal leukemiaや癌の脳軟膜転移meningeal carcinomatosisに対して非常に有効な治療法であることが知られている5,12,14).また白血病の中でもmeningeal disseminationを起こす可能性の高い症例に対してはOmmaya reservoirを用いた予防的脳室内化学療法が行われている7).しかしながら時に見られるreservoir設置術および抗癌剤の脳室内投与による合併症の発生はこの治療法の有効性を減少させている.とくにmethotrexate (以後MTXと略す)注入後のnecrotizing encephalopathyは重篤な合併症として多く報告されている1,4,10,13).この合併症は注入されたMTXが正常な脳.脊髄液(以後CSFと略す)の流れに乗らず,脳室内局所に貯留し脳実質内へ浸入することが主な原因と考えれている4,10,13).このような合併症を防ぐためには脳室内へ注入された薬剤の流れを正しく把握することが重要である.私達は最近Ommaya reservoirを設置した全症例こradioisotope(以後RIと略す)ventriculographyを行い,Ommaya reservoirから脳室内へ注入した物質の流れを正しく把握することにより合併症の予防と早期診断,治療を行い得たので報告する.
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