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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻10号

1980年10月発行

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Current Topics

ピトレッシン(ADH)不応症

著者: 斉藤壽一1 岩佐英明2

所属機関: 1自治医科大学内分泌代謝科 2自治医科大学脳外科

ページ範囲:P.921 - P.924

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I.はじめに
 脳外科術後において経験される多尿は,しばしば下耐本後葉系の機能低下によるADH(抗利尿ホルモン)の欠乏に由来している.しかしながら,尿量を中心とした体液の水,電解質代謝を正常化する上で必要なADH製剤,ピトレッシンの最は患者の病態により必ずしも一様ではない.しかも,ピトレッシンの過量は,ときに極めて危険な急性水中毒をひきおこすことから,何を指標として,いかにピトレッシンを使用していくかが臨床上重要なかぎとなる.
 ピトレッシンには,抗利尿作用すなわち尿の濃縮効果のほかに,腸管運動亢進,細小動脈収縮等の平滑筋作用も認められるが,本稿では尿の濃縮に対する不応症を中心に考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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