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研究
脳腫瘍に合併した脳内出血症例の臨床病理学的検討
著者: 藤田勝三1 松本悟1
所属機関: 1神戸大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.929 - P.934
文献購入ページに移動I.はじめに
脳腫瘍に脳内出血を合併する症例は稀であり,CTの導入前では術前診断が困難でありたが,CTにより脳内病変が正確に把握できるようになり,脳腫瘍に脳内出血を合併する症例も比較的診断が容易になったといえる.一般に脳内出血を合併する脳腫瘍は悪性脳腫瘍が多く,また良性腫瘍においても,脳内出血を合併する症例では症状が急速に悪化するため予後不良な症例が多いので,迅速かつ的確な治療が望まれる.われわれは,脳内出血を合併した16例について,臨床所見,病理所見および予後等について検討を加え,脳腫瘍に合併する脳出血の出血原因について考察を加えた.
脳腫瘍に脳内出血を合併する症例は稀であり,CTの導入前では術前診断が困難でありたが,CTにより脳内病変が正確に把握できるようになり,脳腫瘍に脳内出血を合併する症例も比較的診断が容易になったといえる.一般に脳内出血を合併する脳腫瘍は悪性脳腫瘍が多く,また良性腫瘍においても,脳内出血を合併する症例では症状が急速に悪化するため予後不良な症例が多いので,迅速かつ的確な治療が望まれる.われわれは,脳内出血を合併した16例について,臨床所見,病理所見および予後等について検討を加え,脳腫瘍に合併する脳出血の出血原因について考察を加えた.
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