文献詳細
文献概要
研究
Thin-section hypocycloidal tomographyによるpituitary microadenomaの診断
著者: 田辺純嘉1 佐藤修1
所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.1031 - P.1039
文献購入ページに移動下垂体腺腫は直径5-10mmのmicroadenomaの時期に診断を下し,剔出手術を行うことが内分泌学的予後の面からみても非常に望ましい.しかしこの時期の腫瘍が通常のトルコ鞍単純撮影,CT,気脳撮影,脳血管撮影において異常所見を示すことは稀であり,これらの検査法はInicroadenomaの診断には役立たないことが多い.これに反してhypocycloidal tomographyによるトルコ鞍断層撮影は,腺腫による初期の変化をきわめて鋭敏にとらえることができ,最も診断的価値が高いといわれている.
われわれは現在まで14例のpituitary microadenomaを経験しているが,これらmicroadenomaの診断に際して2mm間隔のthin-section hypocycloidal tomographyが非常に有用であった.そこでわれわれの経験を,従来の報告と比較検討した結果をここに報告する.
掲載誌情報