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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻11号

1980年11月発行

文献概要

症例

卒中様発作にて発症し,悪性脳腫瘍を合併した破裂脳動脈瘤の1例

著者: 本多誠1 鎌田喜太郎1 中多靖彦1 原田哲雄1 岩永秀昭1 塚本政志1

所属機関: 1大阪警察病院脳神経外科

ページ範囲:P.1065 - P.1070

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I.はじめに
 くも膜下出血の2大原因疾患である脳動脈瘤と脳動静脈奇形の合併例は数多く報告されている9)が,脳動脈瘤と脳腫瘍との合併例10)の報告は比較的稀である.われわれは卒中様発作後,右片麻痺と運動性失語症が出現し,症状固定のまま12年間経過後に前交通動脈瘤と左側頭葉神経膠腫の合併をみた1例を報告する.特に脳腫瘍による神経学的症状が過去の出血発作の後遺症状で隠されていたということと,脳動脈瘤クリッピングと脳腫瘍摘出術を同時期に行い,良好なる経過をたどったという2点で興味ある症例につき,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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