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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻12号

1980年12月発行

文献概要

Case Study

術後4年で再発をみた脳動静脈奇形の1治験例—その増大に関する検討

著者: 深井博志1 中條節男1

所属機関: 1川崎医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1125 - P.1134

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I.はじめに
 脳動静脈奇形(以下AVM)は先天的な血管発生異常に山来する奇形でありて,新生物ではないので,真の意味での増殖はありえず,また令摘出を除くと自然消滅は極めて少ないはずであり,その自然経過中に無症状,もしくは軽症にとどまるものも少なくない.したがって,microsurgery等の.種々なる予術手技の進歩の目ざ主しい現在でも,AVMのすべてが外科的治療の対象になるわけではなく,各症例での機能的解剖学的局在部位,大きさ,臨床症状等が考慮されて手術適応が決められているのが現状である15-17)
 ところで,AVMの自然経過に関して,脳血管撮影上で縮小・消失11,12,14,21,25)をみたり,あるいは逆に著明な増大4,8,10,20,32,33)をみたとの報告が散見されるが,治療上AVMの縮小・増大は重要な問題なので,亜全摘出後に再発・増大した自験例を提示して,特にAVMの増大の機序について考察をしてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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