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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻2号

1980年02月発行

文献概要

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核磁気共鳴の医学への適用

著者: 西川弘恭1 吉崎和男1 安里令人2

所属機関: 1京都府立医科大学第一生理学教室 2京都大学医学部脳神経外科学教室

ページ範囲:P.131 - P.136

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Ⅰ.はじめに
 生体の原子・分子レベルでの研究法として化学的,物理的方法が種々用いられている.それらの中で電磁波(X線,紫外線,可視光線,赤外線,ラジオ波)を用い従来よりX線回折,光吸収,光散乱,ケイ光,輻射熱などを検出し,物質の物理化学的解析が行われている.核磁気共鳴法(NMR法)とは電磁波のうちラジオ波を用いる方法で,その原子核による吸収を検出する方法といえる.本法はBloch3)やPurcell27)らにより1945年に開発されたものであるが,近年のエレクトロニクスやコンピュータの急速な発展により,S/N比向上のための種々の工夫が加えらた(後述),生体高分子のC,H,Nなどの原子や,相対感度が低くかつ低濃度である生体内化合物の観測や複雑なデータの高速度での解析が可能となった.そして従来有機化学の分野で分子構造解析,も反応解析などに用いられていたNMR法が医学研究に有力な研究手段となり,1978年奈良で行われたVIIIth International Conference on Magnetic Resenance in Biological Systems31)においても,生体膜,ミトコンドリア,神経,NMR Zeugmatography(NMR-CT),生体高分子の動的解析などをあつかった研究が多く見られた.本小文ではNMR法を概観し,医学におけるその適用を中心にまとめた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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