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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻2号

1980年02月発行

文献概要

症例

特異な経過をとった橋出血の1手術例

著者: 内藤正志13 魚住徹1 北岡保2 冨原健司2

所属機関: 1広島大学医学部脳神経外科 2県立広島病院脳神経外科 3原籍・広島大学原医研誘発癌部門

ページ範囲:P.199 - P.203

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Ⅰ.はじめに
 橋部の出血は,突然起こる昏睡,著明な呼吸障害,四肢麻痺,瞳孔異常を呈し,急速な経過をとり死に至る症例が多く,たとえ手術により血腫除去を行っても社会復帰できる症例は稀である.われわれは約6カ月に及ぶ慢性の経過をとり,橋部の腫瘍と鑑別が困難であった原発性橋出血の36歳の女性に,後頭下開頭により血腫の吸引を行い,多彩な神経症状をほぼ完治することができた.原発性橋出血にて,直接手術により治癒した症例は非常に稀であるので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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