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経蝶形骨下垂体手術の新しいapproach—Sublabial Rhinoseptoplastic Technique
著者: 福島孝徳1 佐野圭司1
所属機関: 1東京大学脳神経外科
ページ範囲:P.229 - P.235
文献購入ページに移動経蝶形骨下垂体手術は非常に古いprocedureであるが2,6,14,17),1960年代にGerard Guiot4,5),Jules Hardyら7,8)により手術用顕微鏡とX線テレビの導入をもって華々しく復活した.特に近年の内分泌診断,神経放射線学の進歩は下垂体微小腺腫の早期発見に貢献し,経蝶形骨手術の普及に拍車をかけた.更に,手術テクニックの進歩とともにmicroadenoraやhypophysectomyのみならず,最近は鞍上部伸展を示す大きな腺腫や頭蓋咽頭腫,粘液嚢腫,コルドーマなどに対しても安全に確実な手術ができるようになり,脳外科におけるroutine sur-gical procedureとして重要な位置を占めるようになってきた.手術法としては,従来Hardy法9,10)が一般的であり本邦でもそれを踏襲する施設が多い13,16).しかし,最近endonasal method12)の変法3)やTindallらのuni-lateral technique19),Lawsのtransseptal法15)など種種の改良法が試みられている.われわれは,それらup-to-dateな進歩を基に,鼻中隔や前鼻棘を全く取らない新しい"鼻中隔形成的手術"を開発し,種々の器具を考案したのでその詳細を紹介したい.
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