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或る試み
著者: 太田富雄1
所属機関: 1大阪医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.507 - P.508
文献購入ページに移動これに反し,現代の医療はどうだろう.補助検査法といわれたものが"補助的"でなく"決定的"検査法になってきた.このことは患者のほうもよく知っていて,優秀な医師がいるということもさることながら,最新の医療設備を備えた病院に集まる傾向にある.確かに最近の医療は,疾患それ自体に対しては適切なものとなったのであるが,この的確な診断は,"脈をとる"式の方法でなく,機械の関与が大きくなったところに問題があるのである.あの検査,この検査といろいろな部屋を廻っているのでは,患者と医師との人間関係が薄くなり,そこに摩擦が起こったとしても,さして不思議はなかろう.
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