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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻7号

1980年07月発行

文献概要

症例

CT scanにてHigh Densityを示すEpidermoidとその化学組成

著者: 伊藤義広1 賀来素之1 児玉万典1 松角康彦1

所属機関: 1熊本大学脳神経外科

ページ範囲:P.645 - P.648

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Ⅰ.はじめに
 脳腫瘍の約1%にみられる頭蓋内epidermoidは,長期間におよぶ臨床経過などその特異な性質によってしばしば診断が困難なことが多かった.しかしながらcomputed tomographyの導入以降は,極めて特徴的なlowdensityを呈する腫瘍としてその発見は容易となった.すなわち1976年Gendell3)によりlow densityを呈する症例が報告され,その後同様の報告が多くみられるようになった結果,現在ではepidermoidはCT所見上代表的なlow density massとさえ考えられるに至った2,4).一方Braun1)らによって近年そのdensityを異にする症例の報告7)が次第にみられるようになり,われわれもhigh densityを呈したepidermoidの1例を経験した,今回high densityをきたした原因に関して内容物の化学組成を分析し検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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