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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻7号

1980年07月発行

文献概要

症例

経過観察中にlow densityからhigh densityに移行した慢性硬膜下血腫

著者: 兵頭明夫1 能勢忠男1 榎本貴夫1 牧豊1

所属機関: 1筑波大学臨床学系脳神経外科

ページ範囲:P.649 - P.653

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Ⅰ.緒言
 慢性硬膜下血腫のCT所見は最近注日を集めており報告も多い1,4,5,6,8).またCTよりその成因にせまる報告もみられるようになってきた9)
 著者らは,1977年1月から1979年9月までの間に,頭部外傷後のCTスキャン1,824例を経験しているが,そのうち16歳以上の成人例で,CTスキャン上,前頭部脳表に,いわゆるfluid collectionを思わせる低吸収域のみられる症例が40例あった.更に,これらの症例のfollow-up中に,低吸収域が,出血によると思われる高吸収域へとdensityを変え,慢性硬膜下血腫に移行した例を2例経験した.この症例にみられるように,外傷後の脳表のfluid collection中への出血も慢性硬膜下血腫の成因の1つと考えられるので,若干の文献的考察とあわせて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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