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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻7号

1980年07月発行

文献概要

症例

後脈絡動脈領域に脳動静脈奇形と脳動脈瘤の併存した1例—主に成因に関する考察を加えて

著者: 新納正毅1 粟博志1 小林栄喜1 三原忠紘1 朝倉哲彦1

所属機関: 1鹿児島大学脳神経外科

ページ範囲:P.659 - P.665

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Ⅰ.はじめに
 同一頭蓋内に脳動静脈奇形と脳動脈瘤が併存する症例は文献上散見される1,3-10,12,13,16-22).しかし,われわれが経験した症例のように同一動脈の支配領域に両者が併存し,しかも動脈瘤が動静脈奇形のnidusに極めて隣接した部位に存在していたものは極めて稀であり,調査しえた範囲では本症例を含めてわずか4例にすぎない.
 ところで,動静脈奇形に併存する動脈瘤の成因については諸説があるが,いまだ確定したものはない.そこでわれわれは,文献例を対象として動脈瘤と動静脈奇形の位置的関係を分析し,その成因について血行力学的考察を試みたので併せて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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