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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科8巻9号

1980年09月発行

文献概要

研究

いわゆる遅発性脳血管攣縮にて死亡した症例の脳の病理学的変化

著者: 榊寿右1 谷掛龍夫1 京井喜久男1 内海庄三郎1 菊池晴彦2 大嶋正人3 日浅義雄3 村田吉郎3

所属機関: 1奈良県立医科大学脳神経外科 2国立循環器病センター脳外科 3奈良県立医科大学第一病理

ページ範囲:P.845 - P.850

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I.はじめに
 破裂脳動脈瘤と脳梗塞の関係について述べられた報告は多く存在する1-4)がしかし,これらは脳梗塞の原因として,くも膜下出血,出血時の発作性低血圧,手術的要因等とともに,脳血管攣縮の存在を挙げているにすぎない.われわれはくも膜下出血で発症し,脳血管撮影で攣縮の存在が証明され,それが原因で不幸な転帰をとった44症例について,脳血管に生じる病理組織学的変化を調べ,その詳細な結果を既に報告している5)が,今回はそれら症例の中で,手術的操作やレスピレーターの長期使用などの人為的損傷が加えられていない18症例を対象として,脳の病理学的変化を系統的に調べたので,ここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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