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Case Study
Neurinoma of the trigeminal rootの診断,治療
著者: 六鹿直視1 景山直樹1
所属機関: 1名古屋大学脳神経外科
ページ範囲:P.23 - P.30
文献購入ページに移動I.はじめに
三叉神経は橋腹外側より出て,テント下面よりMeckel腔に入るが,この都位に腫瘍が生じた場合,小脳橋角部はいろいろな腫瘍の好発部位でもあるので,他の腫瘍との鑑別が必要となる.三叉神経腫瘍は,腫瘍が三叉神経より出るにもかかわらず,大きくなるまで症状が出現せず,かなり大きくなりてから発見される場合が多い.CT scan出現以前でも中頭蓋窩にみられるGasserian ganglion neurinoma, dumbbell型neurinomaは容易に発見されたが,trigeminal rootneurinomaは診断が困難であった.後頭蓋窩neurinomaはCT scan上よく造影されるので発見は容易になったが,頻度の高い聴神経腫瘍他のcp angle tumorとの鑑別が必要である.われわれは従来の神経放射線検査のほかに神経耳科検査を補助手段として総合的に鑑別診断,障害の部位診断も行っているので報告する.
三叉神経は橋腹外側より出て,テント下面よりMeckel腔に入るが,この都位に腫瘍が生じた場合,小脳橋角部はいろいろな腫瘍の好発部位でもあるので,他の腫瘍との鑑別が必要となる.三叉神経腫瘍は,腫瘍が三叉神経より出るにもかかわらず,大きくなるまで症状が出現せず,かなり大きくなりてから発見される場合が多い.CT scan出現以前でも中頭蓋窩にみられるGasserian ganglion neurinoma, dumbbell型neurinomaは容易に発見されたが,trigeminal rootneurinomaは診断が困難であった.後頭蓋窩neurinomaはCT scan上よく造影されるので発見は容易になったが,頻度の高い聴神経腫瘍他のcp angle tumorとの鑑別が必要である.われわれは従来の神経放射線検査のほかに神経耳科検査を補助手段として総合的に鑑別診断,障害の部位診断も行っているので報告する.
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