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研究
脳浮腫研究へのSpecific gravimetric techniqueの応用
著者: 高木宏1 中山賢司1 矢岸賢三1
所属機関: 1北里大学脳神経外科 2
ページ範囲:P.1243 - P.1248
文献購入ページに移動脳浮腫の研究において重要なことは,対象となる脳組織の水分含有量がどの程度正常組織に比べて増加しているかということである1,2,4,5,8).従来の脳組織水分含有量の測定方法としての乾燥重量法では,少なくとも200-300mmgの脳組織が必要であり1),24時間以上乾燥させなくてはならず,その時間の浪費と,正確さに対する不安が常にあった.
1978年Marmarou4)によって発表されたspeciific gravimetric techniqueによる脳組織の水分含有量測定法は,その特徴として2mm3の小脳組織片で,数分以内に,1%以下の測定誤差で,脳皮質,白質の水分含有量を%g water per g tissueとして表示できる極めて便利な方法である.
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