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研究
電気分解法により発生させた水素ガスを利用しての局所脳血流量測定の試み
著者: 甲州啓二1 遠藤俊郎1 高久晃1 斉藤建夫2
所属機関: 1富山医科薬科大学脳神経外科 2東海医理科
ページ範囲:P.1261 - P.1266
文献購入ページに移動局所血流量を測定する一方法として,1964年Auklandら1)は,水素ガスクリアランス法を報告した.本法は,装置が比較的簡便であること,複数の部位にて同時に測定が可能なことなどの長所を有しており,ことに動物実験において広く利用されているのが現況である.
一方,この水素クリアランス法の変法として,電気分解を応用し,生体に付着した2個の電極間に直流霜流を通電することにより,水素ガスを発生させ,これにより局所血流量を求めようとした試みが報告されている4).この方法により得られる値は,従来の水素ガスを吸入させる方法(以下,吸入法と略)と異なり,より狭い範囲の血流量を反映しているとし,Stosseckら4)は"mlicroflow"という概念を提唱した.しかしながら,彼らの方法により得られる値は,吸入法に比べ高い値となり,また,その値の変動も多いことが報告されており,実用化するにはなお問題があったと考えられる.
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