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症例
脳内原発性悪性リンパ腫—病理学的,免疫学的検討
著者: 鈴木倫保1 佐藤智彦1 小松伸郎1 木村伯子2 和田徳男1
所属機関: 1国立仙台病院脳神経外科 2国立仙台病院病理検査科
ページ範囲:P.1279 - P.1284
文献購入ページに移動脳内に原発する悪性リンパ腫の報告は最近ではcomputed tomography(CT),診断技術の進歩,免疫学的な関心の深まりなどから症例報告が増加してきている5,6,10).今回われわれは,はじめ頭頂葉に孤立性の結節を呈し,摘出手術や種々の治療にもかかわらず,CT scan上,第4脳室天蓋部,側脳室へと進展し,更に脳回のびまん性の浸潤へと多彩な所見を示した脳内原発性悪性リンパ腫の1例を経験した.しかもこの症例に対して,髄液中腫瘍細胞の光顕,電顕,および免疫学的な検討を行い,従来の細胞形態学的な分類に代り,surface markerを用いた分類の検討を加えることができたので,臨床上,治療上の問題点を含め,若干の文献的考察を加え報告する.
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