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症例
頭蓋穿通創—特異な2症例の報告と文献的考察
著者: 永広信治1 賀来素之1 松角康彦1 小川寿幸2 小阪英幸2 和田秀隆2
所属機関: 1熊本大学脳神経外科 2大分県立病院脳神経外科
ページ範囲:P.1313 - P.1318
文献購入ページに移動頭蓋穿通創は戦時下に多く発生し,一般市民生活には比較的稀な外傷であるが,ときに特異な刺入物や穿通経路の報告がみられる.成人では犯罪や自殺行為,労務災害が主な原因となり,ことに近年釘打機による受傷が散見される5,11,13,16,21,22).銃創を除く頭蓋穿通創では,通常脳組織の損傷が軽度であるため,症状が予想外に軽微である場合が多く特徴的といえるが,主要脳血管を損傷したり感染を引き起こしたため重篤となることもあり,治療上いくつかの難しい問題を含んでいる.
著者らは,頭蓋穿通創の特異な2症例を経験したので報告し,この種の頭部外傷について文献的考察を行った.
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