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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科9巻12号

1981年11月発行

文献概要

研究

出血性脳梗塞の抑制—Mannitolと人工血液Perfluorochemicalsの効果

著者: 香川茂樹1 甲州啓二1 吉本高志1 鈴木二郎1

所属機関: 1東北大学脳研脳神経外科

ページ範囲:P.1417 - P.1422

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I.はじめに
 脳梗塞発現後の急性期における血行再開は,しばしば出血性梗塞を引き起こし,これが本疾患に対する外科的治療を妨げる1つの大きな原因となっていた8,30).しかし現在まで,この出血性梗塞の抑制について論じた報告は,実験的にも臨床的にも少ない.これは,脳の一定部位に高頻度に出血性梗塞を発現させる実験モデルの作製が困難であったことが原因と思われる.
 われわれは既に,イヌの頭蓋内4主幹動脈(内頸,中大脳,前大脳,後交通動脈)を遮断することにより,遮断側視床前半部に限局した梗塞巣が得られる視床梗塞モデル犬31)を報告し,更に本モデルを用い,6時間から12時間の血流遮断後に血流を再開させると,視床に限局した出血性梗塞巣が発現することを報告した14)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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