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症例
上位頸髄神経根より発生し,後頭蓋窩に進展した嚢胞性神経鞘腫の3症例
著者: 澤田浩次1 中垣博之1 北村勝俊1 岸川高2 沼口雄治2
所属機関: 1九州大学脳神経病研究施設外科 2九州大学脳神経病放射線科
ページ範囲:P.1425 - P.1430
文献購入ページに移動大後頭孔部の腫瘍は,症状の多彩さ,不明瞭さのために,他の変性疾患などと誤られて手術的治療が遅れがちである.同部の30%が良性髄外腫瘍であることから,foramen magnum syndromeを呈する患者に対しては,常に同部の腫瘍を念頭において検索すべきことが強調されてきた.われわれは,上位頸髄神経から発生し大後頭孔を通って,後頭蓋窩に進展した嚢胞性神経鞘腫を3例経験したので,臨床症状,X線学的所見を述べ,従来の報告とあわせて,診断と治療について考察する.
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