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研究
正常圧水頭症におけるInfusion testとその意義
著者: 近藤勉1 坪川孝志1 土居暢庸1 菅原武仁1 森安信雄1
所属機関: 1日本大学脳神経外科
ページ範囲:P.157 - P.162
文献購入ページに移動Hakim, Adamsら(1964,1965)によって正常圧水頭症の概念が提唱されて以来,正常圧水頭症は多くの人々の注目を浴びてきた.しかし,その原因疾患は,くも膜下出血,頭部外傷,脳腫瘍,髄膜炎,脳手術後状態等,種々であり,したがってその頭蓋内病態も種々のものが含まれ,shunt術の効果も症例によって異なる.正常圧水頭症に対するshunt術の効果を術前に判定するための種々の工夫が行われてきたが,いまだ手術効果を的確に予知することはできない.そこでわれわれは,正常圧水頭症に対する病態把握とshunt術効果の判定法の1つとして,脳室内infusion testを施行し,volume-pressure relationshipの種々なる検討を行い,いくらかの知見を得たので報告する.
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