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総説
Colony形成能検定とヒト腫瘍への応用
著者: 星野孝夫1
所属機関: 1
ページ範囲:P.241 - P.246
文献購入ページに移動 17-18年前,私が脳神経外科教室に入局した当時,ナイトロミン,エンドキサン,6−MP, methotrexateをはじめ,数々の抗腫瘍剤が悪性脳腫瘍の治療に使用されだしていた.ほとんどの悪性脳腫瘍が頭蓋内に限局することから,その解剖学的な特微を生かしてさまざまな投与方法が試みられていた.髄腔内注入はもとより,頸動脈内注入,間歇注入,持続注入,灌流等の投与方法を用いて,いろいろな抗腫瘍剤が使われた.
それら投与方法の開発と同時に,治療の対象になる腫瘍が,数ある抗腫瘍剤のうちでどのようなものに感受性が高いのかを選別する方法もいろいろと考えられていた,ちょうど抗生物質を用いて感染症を治療する時,感受性テストによってあらかじめ有効とわかった薬剤を用いることが重要であったように,脳腫瘍の治療に際しても抗腫瘍剤のスクリーニングテストができればと,誰もが願ったことといえよう.
それら投与方法の開発と同時に,治療の対象になる腫瘍が,数ある抗腫瘍剤のうちでどのようなものに感受性が高いのかを選別する方法もいろいろと考えられていた,ちょうど抗生物質を用いて感染症を治療する時,感受性テストによってあらかじめ有効とわかった薬剤を用いることが重要であったように,脳腫瘍の治療に際しても抗腫瘍剤のスクリーニングテストができればと,誰もが願ったことといえよう.
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