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研究
頭蓋内海綿状血管腫の9例
著者: 魏秀復12 森惟明1 半田肇1
所属機関: 1京都大学脳神経外科 2倉敷中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.267 - P.276
文献購入ページに移動頭蓋内海綿状血管腫は稀な疾患で,数年前までは術前に診断が確実につけられた症例はほとんどなかった.しかしCT導入後,術前に診断される症例も多くなり,必ずしも稀な疾患とは考えられなくなった.
われわれは過去38年間に,中頭蓋窩に発生した4例,剖検で確認された橋部の1例,同じく剖検で確認された頭皮下と中脳に多発した1例,CTにより発見された天幕上脳内の2例,第3脳室内の1例の合計9例を経験している.そこで自験例9例と文献報告例をもとに,頭蓋内海綿状血管腫の術前診断の可脳性と手術上の問題点,特に発生部位と手術難易度につき検討を加える.
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