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症例
軽症頭部外傷後に発生した幼児の一過性閉塞性水頭症の1例
著者: 佐々木修1 古沢善文1 高原淑夫1
所属機関: 1諏訪湖畔癌病院脳神経外科
ページ範囲:P.407 - P.409
文献購入ページに移動幼小児は比較的軽い頭部外傷でもしばしば嘔吐するが,頭蓋内血腫や脳挫傷を否定するためにはCT scanが非常に有用である.最近われわれは,外傷後4日目に急性頭蓋内血腫の発症を疑い,CT scanを施行したところ,頭蓋内血腫は存在しなかったが,微小な血腫が中脳水道を閉塞し急性水頭症を併発しているのを認め,受傷後7日目のCT scanでは,中脳水道内血腫の消失とともに水頭症の自然寛解を認めるという興味ある症例を経験した.われわれの調べた限り本例のような症例の報告はない.ここに本症例とCT scanを呈示するとともに,本症例における水頭症の発生と自然寛解の機序について若干の考察を加える.
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