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症例
Rathke's cleft cystの1症例
著者: 木矢克造1 原川廉1 森信太郎1 魚住徹1 井藤久雄2
所属機関: 1広島大学脳神経外科 2広島大学第1病理
ページ範囲:P.517 - P.521
文献購入ページに移動Rathke's cleftは正常な下垂体にも13-22%8,24,25)の頻度でみられるといわれている.ところがそれが増大し嚢腫として見つかった例は稀で,1913年Goldzieher9)が剖検例で報告して以来,現在まで少なくとも45例の報告がなされている.本邦では1977年Yoshidaら31),1979年伊関ら13),斎藤ら23)の3例が報告されているにすぎない.
ところで無症状で発見されたRathke's cleft cystは剖検時偶然見つかったものがほとんどであるが,われわれはsubclinical pituitary adenomaの疑いで手術をしたところRathke's cleft cystと診断した1症例を経験したので報告する.
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