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Case Study
頭蓋内舌下神経鞘腫
著者: 矢嶋浩三1 中沢省三1 板垣晋一1
所属機関: 1日本医科大学脳神経科
ページ範囲:P.669 - P.680
文献購入ページに移動頭蓋内舌下神経鞘腫は稀で,文献上時折り散見されるに過ぎない.最初の報告は1933年de Martelら3)によるものであるが,1969年までには10症例16),現在までおよそ21例を数える.
本腫瘍は長期にわたる半側舌麻痺およひ萎縮が特徴的であるが,これのみでは医師を訪れる人は少なく,多くは頭蓋内圧亢進や周辺脳幹部の圧迫症状が出現してから来院するため,発見が遅れ,予後が不良となることが多い.それゆえ患者の救命や脱落症状を少しでも少なくするためには早期発見が何より大切である.
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