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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科9巻7号

1981年06月発行

文献概要

症例

術後6年目に頭蓋外(レジン板上)に再発を来たした髄膜腫の1例

著者: 角南典生1 木下公吾1 原田泰弘2 柳生康徳2

所属機関: 1公立周桑病院脳神経外科 2岡山大学脳神経外科

ページ範囲:P.835 - P.840

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I.はじめに
 髄膜腫は,一般的に生物学的には良性腫瘍であり,手術によって完全に摘出できれば再発を免れるはずである.しかし,全摘出されたと考えられる症例からの再発も稀でなく,諸家の報告によれば,組織診断上悪性像を示さないものの完全摘出後も,一般にその5-15%の症例において再発がみられる.
 最近,われわれは,左頭蓋穹窿部で頭蓋内外にわたって発育した髄膜腫剔出手術から約6年間を経過した後,初回手術前と同じ左頭頂部に腫瘤を生じ,検索の結果,頭蓋外のみの腫瘤で,しかも前回手術の際に代用骨として使用したレジン板上の皮下に生じたものであり,組織検査にて髄膜腫の再発と確認した症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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