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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科9巻8号

1981年07月発行

文献概要

研究

新しい脳保護物質の実験的検討—マンニトール,フルオゾールによる高度虚血脳の機能回復

著者: 溝井和夫1 吉本高志1 鈴木二郎1

所属機関: 1東北大学脳疾患研究施設脳神経外科

ページ範囲:P.905 - P.909

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I.はじめに
 脳梗塞に対し種々の治療方法が試みられてきたが,更に有効な治療法の開発が待望されている.われわれはmannitolによる脳梗塞の発現予防効果について検討し24,27,29),既に実際の脳動脈瘤手術の臨床応用の面でも報告してきた21,22,25,26).更に近年,人工血液として開発されたfluorocarbon emulsion(FC)の高い酸素運搬能3)に着目し,FCの虚血能に対する防禦効果についても種々実験的に検討している.本報では,実験動物として最近当教室で独自に開発した,大脳半球の循環血流量を灌流ポンプにより自由に調節できる"完全虚血脳灌流モデル犬"11)を用い,その脳波活動を指標として,これら薬剤を検討したところ,特にmannitolとFCを併用した場合に,優れた脳保護作用を示すことが判明したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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