文献詳細
文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
前交通動脈瘤の手術手技—両側前頭開頭法について
著者: 鈴木二郎1 新妻博1
所属機関: 1東北大脳研脳神経外科
ページ範囲:P.1009 - P.1014
文献購入ページに移動I.はじめに
前交通動脈瘤の手術方法は,両側前頭開頭による方法2,6)と前頭側頭開頭による方法1,9)の2つに大きく分けられる.著者らは動脈瘤破裂急性期の術中破裂に対処して,流入動脈である両側A1を確保し,術後の脳血管攣縮を防ぐために,大脳半球裂,視交叉部くも膜槽,更に両側シルヴィウス裂内の広範な血腫を除去し,また動脈瘤の柄部のみならず,瘤の全体を剥離でき,流出動脈,穿通動脈をも確保できて広い視野が得られるために,もっぱら前者を用いている.本稿ではこの方法について述べる.
なお,実際の手術にあたっては,脳表は綿片で被われているが,理解を容易にするためこれを除いて図示した.
前交通動脈瘤の手術方法は,両側前頭開頭による方法2,6)と前頭側頭開頭による方法1,9)の2つに大きく分けられる.著者らは動脈瘤破裂急性期の術中破裂に対処して,流入動脈である両側A1を確保し,術後の脳血管攣縮を防ぐために,大脳半球裂,視交叉部くも膜槽,更に両側シルヴィウス裂内の広範な血腫を除去し,また動脈瘤の柄部のみならず,瘤の全体を剥離でき,流出動脈,穿通動脈をも確保できて広い視野が得られるために,もっぱら前者を用いている.本稿ではこの方法について述べる.
なお,実際の手術にあたっては,脳表は綿片で被われているが,理解を容易にするためこれを除いて図示した.
掲載誌情報