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文献詳細

雑誌文献

検査と技術1巻3号

1973年06月発行

文献概要

医学の進歩をになった人々

北里柴三郎・3

著者: 中溝保三1

所属機関: 1都立荏原病院

ページ範囲:P.49 - P.51

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森鷗外と北里
 森林太郎・鷗外が軍医としてドイツに留学した時,彼は衛生学をペッテンコーフェルに学んだ.その関係もあってか,当時学会の中心人物としてならび称されていたローベルト・コッホとペッテンコーフェルについては,どちらかといえば,ペッテンコーフェルびいきのかたむきが強かったが,そうかといって,コッホ門下の北里柴三郎と仲が悪かったわけではなく,なにか事ある時は,かげにまわって北里に力ぞえをするようなところがあった.
 明治20年,当時の陸軍省医務局長で,内務省の衛生局の兼務もしていた石黒忠悳が,万国衛生会議の出席を兼ねて,ヨーロッパの視察旅行を行なった.このとき森鷗外は,石黒の案内役を買って出た.彼の"独逸日記"の9月28日の項には,次の文章がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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