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技術講座 細菌
滅菌と消毒・1
著者: 小栗豊子1
所属機関: 1順大病院中検
ページ範囲:P.64 - P.65
文献購入ページに移動すなわち滅菌とは生存している微生物すべてを殺菌または除去して無菌の状態にすることで,滅菌された物件には生きた微生物が見いだされてはならない.一方消毒とは,病原微生物を殺すかまたは感染を起こすに至らない状態に弱めるための操作である.たとえば解剖器具などは一定時間沸騰水中で煮沸後使用するが,この場合には自然界に広く分布しており熱に対して抵抗性の強い枯草菌の芽胞は死滅しない可能性が強い.すなわちこの条件では黄色ブドウ球菌,チフス菌などは殺すことができても,一部の非病原菌は生存しているかもしれない.したがってこの操作は完全な殺菌を果たしえないので,消毒(煮沸消毒)法の一種であり滅菌法ではない.
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