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技術講座 病理
クリオスタットによる術中迅速標本の作製法
著者: 赤塚弘道1
所属機関: 1愛知県がんセンター病院臨床検査部
ページ範囲:P.66 - P.67
文献購入ページに移動 クリオスタット(cryostat)は手術中の迅速診断,あるいは酵素組織化学などの新鮮凍結組織切片作製用として広く利用され,今日では従来の液化炭酸ガス凍結標本作製法に取って代わりつつある.さてクリオスタットは簡単に言えば,冷凍器の中にミクロトームがはいったもので,Pearse型の横ぶた式のものと,Lipshaw社製のように上ぶた式のものとの2種類がある.
前者はすべてMinot型のミクロトームを用い,組織化学のように迅速性を要しないが,3μ以下の薄切を必要とする場合に適する.しかし,この方式のものは横ぶた式のため,ふたをあけて操作している間に冷気が逃げ去り,庫内温度が上昇する欠点がある.後者はMinot型または,Sartorius型のミクロトーム(送りは5μ単位)を用い,組織化学,手術中迅速診断双方の目的に使用できる.術中迅速診断のみかまたは5μ以上の薄切で可能な組織化学のためには,本体が上ぶた式でSartorius型のミクロトームを使ったクリオスタットがいちばん使いやすいようである.
前者はすべてMinot型のミクロトームを用い,組織化学のように迅速性を要しないが,3μ以下の薄切を必要とする場合に適する.しかし,この方式のものは横ぶた式のため,ふたをあけて操作している間に冷気が逃げ去り,庫内温度が上昇する欠点がある.後者はMinot型または,Sartorius型のミクロトーム(送りは5μ単位)を用い,組織化学,手術中迅速診断双方の目的に使用できる.術中迅速診断のみかまたは5μ以上の薄切で可能な組織化学のためには,本体が上ぶた式でSartorius型のミクロトームを使ったクリオスタットがいちばん使いやすいようである.
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