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文献詳細

雑誌文献

検査と技術1巻5号

1973年08月発行

文献概要

技術講座 生理

脳波検査のコツ・2—賦活法について

著者: 石山陽事1

所属機関: 1虎の門病院臨床生理検査部

ページ範囲:P.68 - P.69

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 脳波検査はふつう覚醒状態で行なうが,てんかんの患者でも日常検査としての短時間の脳波記録からは異常波が発見されないことがある.発作は脳細胞の興奮性が異常に変化した場合に起こると考えられているが,この脳細胞の興奮あるいは抑制は,生体に対して何らかの外的および内的刺激が与えられた場合に起こるとされている.日常検査では潜在的にもっている脳波異常を,脳の興奮性をなんらかの方法で変えることによって短時間のうちに引き出そうとしたり,より明確にしようとする方法がとられている.これを賦活(activation)法と呼んでいる.
 賦活法としては通常,過呼吸(HV),閃光刺激(PS),睡眠,薬物,音刺激,あるいはこれらの組み合わせによる方法が用いられている.これらの賦活法がてんかんの患者では,ときにけいれん発作まで引き起こすことがあるから,検査技師はそのつもりで準備をしていなければいけない.薬物注射を用いる場合には医師の立ち会いのもとで行なうことが必要である.賦活法の脳波誘導は単極導出で行なう場合が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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