文献詳細
文献概要
臨床検査技師のための 化学
化学反応・6 酸化・還元反応(1)
著者: 吉田光孝1
所属機関: 1東邦大理学部
ページ範囲:P.28 - P.31
文献購入ページに移動 この反応は私たちにとって最も身近な重要な化学反応である.生物は主として呼吸によって食物から得られた栄養物を酸化(燃焼)し,生じたエネルギーをATP(アデノシン三リン酸)のような高エネルギーリン酸化合物として化学的にとらえ,これを筋肉の運動や生物体の構成分の合成のためのエネルギーなどに利用して生命現象を維持している.
そのほか,燃料が燃えるのも,金属がさびるのも,インクが変色するのも,みな空気中の酸素の酸化作用である.また酸化剤を使って消毒,殺菌を行なうこともある.漂白には酸化剤や還元剤が使われる.鉱石を還元して金属を,亜硫酸ガスを酸化して硫酸を,アンモニアを酸化して硝酸を作る.電池は酸化・還元反応を利用して電流を得る装置であるし,電気分解の際にも酸化・還元が行なわれる.また臨床化学分析法にも広く利用されている.
そのほか,燃料が燃えるのも,金属がさびるのも,インクが変色するのも,みな空気中の酸素の酸化作用である.また酸化剤を使って消毒,殺菌を行なうこともある.漂白には酸化剤や還元剤が使われる.鉱石を還元して金属を,亜硫酸ガスを酸化して硫酸を,アンモニアを酸化して硝酸を作る.電池は酸化・還元反応を利用して電流を得る装置であるし,電気分解の際にも酸化・還元が行なわれる.また臨床化学分析法にも広く利用されている.
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