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文献詳細

雑誌文献

検査と技術1巻7号

1973年10月発行

マクロとミクロ

著者: 佐々木憲一1

所属機関: 1中央鉄道病院中検

ページ範囲:P.6 - P.7

文献概要

 呼吸器は生活に必要な酸素をとり入れ炭酸ガスを排出する,いわゆる外呼吸を営む器官で,最も簡単な場合は皮膚がこれにあずかる(皮膚呼吸)が,一般には分化して呼吸器系を成す.ヒトでは上気道(鼻),下気道(喉頭,気管,気管支),呼吸部(肺)から成り,複雑な管系を成している.
 発生学的には,胎生第4週の終わりに,前腸の前壁に生じた盲嚢(呼吸器原基)が分岐して気管支ができる.この際に左は2分し,右は3分する.次いで第2次分岐をくり返し,その末端部が膨大して細気管支および原始肺が作られる.胎生6か月になると分岐はほぼ完了し,原始肺細胞壁には多くの小胞すなわち肺胞の発生が著明となり,呼吸紬気管支から肺胞が膨出する.肺胞の上皮は胎生の末期まで繊毛をもっているが,やがて繊毛を失い生後空気を受容するようになると,肺胞壁上皮は扁平上皮に変わる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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