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文献詳細

雑誌文献

検査と技術1巻8号

1973年11月発行

医学の進歩をになった人々

パウル・エールリッヒ・2

著者: 中溝保三1

所属機関: 1都立荏原病院

ページ範囲:P.49 - P.51

文献概要

エールリッヒ流の研究
 パウル・エールリッヒの研究の成果が,一般の社会にその余恵を及ぼすようになると,いつまでもステーグリッツのせまい研究所に彼を押し込めておくことができなくなってきた.時の内務大臣アルトフのすすめもあって,フランクフルトの市長は,同市のマイン川の河岸に3階建ての研究所を建設して,エールリッヒを所長として招聘した.1899年のことである.彼はこの研究所を,"実験治療研究所"と命名した.彼がこのような名称を選んだことは,すでに年来あたためてきた化学療法の研究をいよいよ実現させようとする固い決意を表明したことになるのであった.この研究所に参集した研究者の中には,モルゲンロート,マルクス,ナイセル,ザックスなどそうそうたる連中がはいっていた.
 そのころの研究所におけるエールリッヒの言動については,いろいろのエピソードが語り継がれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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