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文献詳細

雑誌文献

検査と技術1巻9号

1973年12月発行

技術講座 病理

線維素,核酸,血液細胞の染色

著者: 鬼頭花枝1

所属機関: 1愛知県がんセンター研究所

ページ範囲:P.66 - P.67

文献概要

1.線維素染色
 線維素は血液凝固の際に血漿中のフィブリノゲンがトロンビンの作用によって生じた不溶性のタンパク質である.炎症巣に出現する滲出物は多量の線維素を含むため,胸膜炎,大葉性肺炎,出血性硬塞,リウマチ性心外膜炎,ジフテリア性喉頭炎,赤痢菌による大腸炎などの線維素性炎を併発しやすい諸臓器に沈着が見られるようになる.線維素を証明する染色として,通常,ワイゲルト法があるが,これは線維素のほか,グラム陽性細菌,硝子滴,結合織も染めるので,これらを区別しなければならない.染色のコツは分別操作にあるから,あらかじめヘマトキシリン・エオジン標本で染色部位を確かめておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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