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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻2号

1982年02月発行

文献概要

コーヒーブレイク

アナログ人間とディジタル人間

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.147 - P.147

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 検査室では,ヒトの性格判断によく血液型が持ち出されるようである."今度入った○○さん,B型じゃないかしら?"とか,何かコトが起こると"O型だもの(やりそうなことだ,さすが!など)"と血液型に帰結した話題が出る.もちろん邪気のない話ばかりであるが,結構,当を得ているから面白い.血液型による性格判断の本もたくさん出版されているが,あながちそれらによる先入観念とも思えない独特の判断基準があるようである.試みに化学検査室59名の血液型分布を調べてみた.その結果は日本人の分布とは異なり,O型がもっとも多く(33.9%),次いでA型(30.5%),B型(23.7%),AB型(11.9%)の順となった.何年か前にも調査したことがあったが,その時はB型がもっとも多く,AB型はもっと少なかったように記憶している.検査室の仕事はO型やB型の人が志向するのが面白い傾向だと思う.
 また最近,脳の右葉と左葉の話を聞いた.右葉は主に言語中枢など論理的なもの――ディジタル的な機能――を支配し,反対に左葉は映像感覚とか感性とかのアナログ的な機能を支配するという.常々,人間にはアナログ型の人間とディジタル型の人間があるのではないかと思っていたので,大いに思いあたることがあった.血液型のように科学的に証明は出来ないが,例えば方向音痴とか顔音痴(このような言葉があるかどうかわからないが…)の人間は,パターン認識などのアナログ的機能が劣るように思われるので,検査の仕事でいえば病理や血液の形態,尿沈渣などは不得手ではなかろうか.何かの機会に各検査室の人たちにアンケート調査をしてみたいと思っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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