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冠動脈病変の超音波検査
著者: 井川幸雄1 鈴木恒夫1
所属機関: 1東京慈恵医大中検
ページ範囲:P.530 - P.530
文献購入ページに移動 超音波心臓検査法は心疾患の診断および心機能評価にとって,欠くべからざる検査法として広く利用されているが,特に最近では,心エコー法(UCG)では検出困難とされていた冠動脈像も,リアルタイム心断層法を併用することによって描出可能となり,臨床面での応用範囲が拡大した.
心断層法による冠動脈の描出方法は,患者を仰臥位とし左冠動脈(LCA)については,探触子を心基部に置き,大動脈弁輪部短軸面よりやや左上方向に向け,大動脈腔と連続する比較的輝度の高い管腔としてとらえ,右冠動脈(RCA)は,その位置よりわずかに反時計方向に探触子を回転させ,人動脈腔と連続する管腔としてそれぞれ描出する.しかし冠動脈開口部からわずか数mm(4±2mm)の管腔を持つ冠動脈の走行をうまくとらえる必要があるため,技術上かなりの熟練を要し,さらに患者の体型の変化,解剖学的位置関係のバリエーションから患者すべてに描出可能なわけではなく,小児では90〜100%の描出率をほこるものの,成人では60〜70%程度である.
心断層法による冠動脈の描出方法は,患者を仰臥位とし左冠動脈(LCA)については,探触子を心基部に置き,大動脈弁輪部短軸面よりやや左上方向に向け,大動脈腔と連続する比較的輝度の高い管腔としてとらえ,右冠動脈(RCA)は,その位置よりわずかに反時計方向に探触子を回転させ,人動脈腔と連続する管腔としてそれぞれ描出する.しかし冠動脈開口部からわずか数mm(4±2mm)の管腔を持つ冠動脈の走行をうまくとらえる必要があるため,技術上かなりの熟練を要し,さらに患者の体型の変化,解剖学的位置関係のバリエーションから患者すべてに描出可能なわけではなく,小児では90〜100%の描出率をほこるものの,成人では60〜70%程度である.
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