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最近の検査技術
蛍光イムノアツセイ 特に蛍光偏光法について
著者: 前田浩1 米村憲輔2
所属機関: 1熊本大学微生物学講座 2熊本大学医学部微生物学講座
ページ範囲:P.625 - P.630
文献購入ページに移動今回ここにとりあげる蛍光イムノアッセイ,特に蛍光偏光(解消)法によるアッセイ法はELISAと同じく放射能は用いず,しかも上記のRIAやELISAとは異なって分離操作を用いずに,mixtureのまま測定可能なために,操作法が一段と単純化されるので有用性が認められるものである.この1〜2年間に三種類の臨床検査のための蛍光イムノアッセイ用の装置が実用レベルで応用されはじめている.例えば,米国のアボット社のTDX(therapeutic drug monitoring)システム,またマイルス社からフロロイムノアッセイ測定装置,あるいは和光純薬,その他のレーザーネフェロメーターなどが発表されるに及んで,普及近しの感を与えるものである.これらはそれぞれ原理的には蛍光偏光度,蛍光強度,あるいは光散乱など異なるわけであるが,一面では蛍光イムノアッセィという点で共通面も考えられる,ここに収りあげる蛍光偏光法は,蛍光イムノアッセイへの応用はもちろん,それ以上の応用が考えられるので,その広い可能性を具体例をあげながら紹介したい.
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