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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻8号

1982年08月発行

文献概要

技術講座 一般

試験紙法による尿蛋白測定

著者: 富田仁1

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.721 - P.725

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 日常検査としての尿蛋白の測定法は,混濁沈殿法と比色法とに二大別される.混濁沈殿法としては,ズルホサリチル酸,トリクロール酢酸,その他の酸ないしそれらの変法と煮沸法とが中心であり,比色法としては,ビウレット法,色素結合法(BPB,BCG)などがあるが,試験紙法が簡易であり,半定量ができ,pH,ブドウ糖,ケトン体,潜血,ビリルビン,ウロビリノーゲン,細菌など他の尿成分の同時測定も可能であり,しかも自動測定も可能になったので,ベッドサイドテスト,救急検査として,健診や検診のスクリーニング検査として,初診時のスクリーニング検査とし,病状の経過観察検査として,もっとも需要が多く,世界中片田舎の実地医家から大都会の近代大病院に至るまで使用されている.
 ここでは試験紙法による尿蛋白測定に限って,その基本から再履修し,問題点をクローズアップさせながら,他の尿蛋白測定法との比較もし,その利害得失を再認識したいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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