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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻9号

1982年09月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

細菌検査成績を特に急ぐ場合とその対応策

著者: 小栗豊子1

所属機関: 1順天堂大学病院中央検査室

ページ範囲:P.777 - P.782

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 細菌検査では,検体を受領した日のうちに検査成績が得られるのは塗抹標本による顕微鏡検査だけである.塗抹検査で細菌が検出可能な場合は検査材料中の菌数が多い場合に限られ,少ない場合は培養検査に頼らなければならない.培養検査の成績は早くとも2日,遅い場合には7日以上の日数を要する.このように検査のために時間がかかるのであるから,検査成績を遅延させないように注意するのは当然のことである.しかしながら検査成績の遅延が患者の生死にかかわる場合や,たとえ患者を救命できたとしても後遺症のため不幸な転帰をとる場合がある.かかる場合は検査室側ではあらゆる手段を尽くして検査成績を一刻も早く提出できるように努力しなければならない.このような場合,得られた成績は通常のルートで依頼医師に返却することなく,検査室より直接依頼医師に連絡する必要がある.このように細菌検査においていわば超特急で検査をしなければならないのはどんな場合であるかを考え,またその対応策についても述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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