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検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
抗インスリン抗体の検索
著者: 小口修司1 竹下栄子1 加野象次郎1
所属機関: 1慶応義塾大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.788 - P.792
文献購入ページに移動インスリンの測定にはBerson & Yalow2)により開発されたラジオイムノアッセイ(RIA)が広く用いられており,その定量値は免疫学的方法に基づくことにより,インスリンの免疫活性(immunoreactive insulin;IRI)として表わされる.抗インスリン抗体保有患者の血中IRI測定においては,この血中の抗体が測定系の抗原抗体反応に干渉を及ぼすため,IRI測定の目的である膵β細胞機能の推定は不可能となる.ここでは血中に抗インスリン抗体が存在したときの検索について,データの評価も含めて解説したい.
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