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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻9号

1982年09月発行

文献概要

技術講座 生理 誘発電位・1

体性感覚

著者: 飛松省三1 柴崎浩2

所属機関: 1九州大学医学部脳研神経内科 2佐賀医科大学内科

ページ範囲:P.805 - P.809

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 ヒトまたは動物に感覚刺激を加えると,一定の潜時で脳に電位変動がおこる.これを大脳誘発電位と呼ぶ.その電位変化は非常に小さいので,頭皮上に電極をおいて脳波計で記録するのみでは背景脳波から識別することは困難である.
 1947年,Dawsonは重畳法を用いてヒトにおける体性感覚誘発電位(somatosensory evoked potential;SEP)を記録し,続いて加算平均法を導入した.これは一定の刺激を反復して加え,その刺激をトリッガーとして加算平均すると,その刺激に直接関連した誘発電位は刺激に対して一定の潜時をもって出現するため加算により増大するが,背景脳波は刺激と関係なく出現するため加算により相殺されることを利用したものである.以後,医用電算機の発達に伴い,SEPは臨床検査法として広く用いられるようになった.さらには近年,脊髄や脳幹部に起源を有する短潜時体性感覚誘発電位(short latency SEP)も検査できるようになってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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