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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻9号

1982年09月発行

マスターしよう基本操作A

イムノフィクシェーション電気泳動法

著者: 大竹和子1 東海林礼子1 大竹皓子1

所属機関: 1慶応大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.825 - P.832

文献概要

 イムノフィクシェーション(Immunofixation)電気泳動法とは,支持体電気泳動法によって分離されたある特定の成分を検出する場合に,抗血清を直接その支持体の上に層積して反応させ,生じた免疫沈降帯を染色して検出するという方法である.
 主に血清蛋白の異常例や酵素結合性免疫グロブリンの解析などにこの方法が用いられている.従来の免疫電気泳動法とほぼ同じ目的で応用されるが,免疫電気泳動像とは違って,二重拡散を生じることなく抗原である蛋白は電気泳動された状態のまま免疫固定されて,シャープなバンド状の沈降帯として検出される.この方法は,異常成分の電気移動度の対応がきちんととれる,感度が良い,短時間の操作で結果が得られる,種々の支持体での電気泳動に適用できるなどの利点があり,異常成分を同定するうえで臨床検査にはたいへん役に立つ方法である.ここでは,セロゲル膜を用いた方法について説明する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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