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文献詳細

雑誌文献

検査と技術10巻9号

1982年09月発行

文献概要

マスターしよう基本操作B

細胞診の塗抹標本作製

著者: 福島範子1 朝隈蓉子1

所属機関: 1同愛記念病院検査科病理

ページ範囲:P.833 - P.840

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 細胞診の成否の第一歩は細胞採取法にあり,第二には標本作製にかかわり,第三には鏡検者の見識に基づく.標本作製の基本としては常に以下の2点を考慮して対処すべきである.
 第一にはいかに症例に適した標本を作るかということで,第二にはいかに良好な標本を作るかである.策一の問題は具体的には症例ごとに必要な染色を選定し,それに応じた枚数の塗抹を作り,適当な固定と染色法を選ぶことである.その他にも塗抹後の沈渣,上清,その他の材料をそのまま捨てるか,次の操作に進めるかの問題が入る.ここでは,臨床の情報を十分に理解し対処する必要がある.第二の問題は良好な塗抹,固定,染色を行うという技術的なことになる.なかでも塗抹から固定までにかかる成否が大きい.細胞診材料は保存できず,追加ややり直しがほとんどできないからである.どのことがらも臨機応変な判断と経験,修練を要する一発勝負の真剣な問題であるが,今回は基本操作につき述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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