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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻10号

1983年10月発行

文献概要

技術講座 血液

線溶試験4—アンチプラスミンの測定

著者: 松田保1

所属機関: 1東京都老人総合研究所臨床第二生理

ページ範囲:P.905 - P.909

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アンチプラスミンの役割
 血液の凝固は,一種の蛋白分解反応の繰り返しによって生ずるが,凝固反応に対する血中の阻止物質の役割はきわめて重要で,アンチトロンビンⅢやプロテインCの先天性欠乏家系においては,その血中濃度が正常の約50%程度に低下するheterozygoteの例にしばしば血栓症の発現のみられることが知られている.
 血液の凝固によって生じたフィブリンを溶解するシステムである線溶系も凝固系同様,蛋白分解の繰り返しによって進行するが,血中にはα2-プラスミン・インヒビタ-(α2PIと略称される.海外ではα2-アンチプラスミンと呼ばれることが多いが,ここでは,この物質の発見者であるわが国の青木延雄教授によって提唱されたα2-プラスミン・インヒビタ-の用語を用いることとする),α2-マクログロブリン,アンチトロンビンⅢ,C1 -インアクチベ-タ-,α1-アンチトリプシンの5種類の線溶阻害作用をもつ物質が存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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