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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻10号

1983年10月発行

文献概要

アーチファクト

超音波—3.エコーの脱落と音響陰影

著者: 遠田栄一1

所属機関: 1三井記念病院中央検査部

ページ範囲:P.926 - P.926

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エコーの脱落(drop out)
 超音波の反射波の強さに影響を与える因子としては,
 1)入射音波の強さ
 2)組織の固さ(インピーダンスの差)
 3)組織に対する入射ビームの角度
などがある.ここで言う,エコーの脱落とは3)に由来するものである.例えぼ,同一性状の組織であれば,入射ビームと直角方向の反射面(組織面)がもっとも強く反射する(図1-a).この反射面が次第に傾きをもってくると,反射波は弱くなる(図1-b).さらに角度が大きくなると,図1-cのようになり,反射波を受信することができないため,あたかも組織が存在しないように見えてしまう.心尖部からの4CV(four chamber view)で,心房中隔は入射ビームと平行になりやすいため,しばしば脱落し,心房中隔欠損症と誤ることがある(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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